着物の種類

tokyoyuzen
【概要】
友禅染本来の技法というものは江戸時代の中ごろも京都の人気扇絵師である宮崎友禅斎によって考案されたといわれています。それまでは先に使用する糸を染め、織っていく事で模様を施していましたが表現できるものが限定されていたり、使用できる色の数が限られてしまったりといった状況でした。しかし友禅斎が編み出した技法を使えば生地とデザインを別々に、部分によって違う色で染めていくことが出来るようになり、表現できるものは大幅に増え、複雑な図柄をシャープな線で書き表すことができるようになりました。生地の色は上から糊を塗ることで固め色同士が混じらないようにしています。そのためしっかりと色が定着したらきれいな水にさらし糊や余分な染料を洗い流さなくてはなりませんでした。そのために利用されたのが各地の河川です。京都では鴨川、石川県では浅野川でこの友禅流しと呼ばれる工程が見られ、それぞれ京友禅、加賀友禅として知られています。この東京友禅は東京手書き友禅とも呼ばれ江戸の町民文化を背景に深く落ち着ついた都会的センスのあるデザインが特徴的な友禅です。

【工程】
友禅染という技法は大きく分けて4つの工程を経て完成となります。

1. 白い生地を着物の形で仮縫いにし、露草の花の汁で下絵を描きます。
2. 下絵の上に餅粉で作られた糊を糸のように細く置き、生地に定着させる。
3. その後、筆を使って染料を使って彩色しています。その部分をさらに糊付けし白い生地の部分を染め刷毛と呼ばれる幅の広い筆を使って染めていきます。
4. 乾燥させた後は蒸し釜で蒸していきます。すべての色が生地に定着したら冷水で糊や余分な染料を洗い流します。

ここで登場する4の工程が有名な「友禅流し」と呼ばれるもので都内でも昭和の中ごろまでは神田川から妙正寺川周辺で東京友禅の友禅流しを見ることができたそうです。しかし染料をきれいに落とすには膨大な量のきれいな水が必要だったため都内の河川の水質悪化に伴い東京友禅の職人たちは上流へと移動していきました。
友禅染の下絵が露草の花の汁でかかれることや防染(染料が枠をはみ出さないようにする処置)のために糯粉でつくられた糊を使用すること、また糊が固まり過ぎないように荒塩をまぜたり、にじみ防止のために卵白を使用したりすることは、東京友禅の職人たちの「思い描いたものをより忠実に再現したい」という思いから生み出された工夫、技法なのです。現在は原料の多くが人工的に作られたものになってきていますが、東京友禅の進歩という点から考えるとよりすばらしいものを作るためには避けられない道なのかもしれません。
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